社員インタビュー

学ぶ楽しさを教える
授業に魅力を感じた

教師職(集団指導)

F.M. 主任

2017年4月入社 理学研究科修了

#教師職(集団指導) #理系 #小学部 #理科 #業界未経験

私の仕事

生徒の力を信じることで
授業が大きく変わった

小学4年生から6年生を中心に理科を教えています。毎日の授業が本当に楽しく、いつも「もう1時間が終わっちゃった!」という感覚です。特に授業の組み方がうまくいったときは、生徒たちからのリアクションも多く、子どもたちの自信に満ちた表情が何よりのやりがいです。以前、生徒から、「先生は第二の母」と言ってもらえたことがあって、照れくさくて「そんな年齢じゃないよ」と返しましたが、すごく嬉しかったですね。

理科は暗記科目と捉えられがちですが、実は難関校になるほど、覚えた知識をいかに活用するかという、理解力や思考力が問われる試験が多いんです。だからこそ授業では、ただ言葉を覚えてもらうのではなく、これまで勉強したこととの関連性や、実生活とのつながりを重視し、「点」ではなく「線」や「面」で理解してもらえるように心がけています。そのために大切にしているのが、生徒との双方向のやりとりです。生徒が答えやすいよう「ア・イ・ウのどれ?」と選択肢を示したり、発言の少ない生徒には「〇〇さんどう思う?」と声をかけたり、生徒一人ひとりの興味関心を引くための工夫は欠かせません。

こうした工夫をするようになったのには理由があります。実は入社当初、私の授業のVTRを見てくれた教科長から「内容がつまらない」と指摘されたことがあったんです。振り返ってみると、確かにその頃は「理解させたい」という気持ちが先走り、生徒の反応があまり見えていなかったかもしれません。アドバイスを受けて、他の先生の授業の良いところを真似したり、ちょっとしたイラストを板書に取り入れたりして、生徒とのコミュニケーションが活発になるための工夫を心がけるようになりました。

しかし、もっとも大きく変わったのは、私自身の気持ちでした。生徒を変に子ども扱いして「教えてあげる」のではなく、その力を信じて「これってどうなるのか教えて」くらいの感覚で接する。それを意識するようになってから、生徒の「授業が楽しい」という反応がぐっと増えました。

日本入試センターの魅力

面倒見の良い先輩が
多いから、頼ることで
成長の近道に

入社するまで、塾で教えた経験はまったくありませんでした。日本入試センターに興味を持ったのも、友人の紹介がきっかけです。当時は大学で研究に励む一方で就職を考え始めた頃で、「話を聞いてみようかな」くらいの軽い気持ちでした。

しかし、いざ採用担当の方と面談をしてみると、SAPIXではいわゆる受験のためだけの学習ではなく、身近な物事と関連づけながら、学ぶこと自体を好きになれるような授業が本質なんだと知り、「楽しそうだな」と思い飛び込んでみることにしました。

入社後、うまく授業ができずに悩んでいた時期もありました。そこでベテランの先生に相談したところ、「本当にうまくいく授業なんて、1年に1回あるかどうかだよ」とおっしゃっていただいて。「ベテランの先生でもそうなのか」とふっと気持ちが楽になり、自分のペースでコツコツ頑張ろうと思えました。周りの先輩も、教師職に就くくらいの人たちだから、とにかく皆さん面倒見が良いんです。授業の悩みや分からないことがあれば、気おくれせずにどんどん周りを頼ることが成長の近道ですね。

特に入社当初は、「志望校合格のためにきちんと指導しなければ」と固くなっていたのでしょう。肩の力を抜いて顔を上げてみると、純粋に勉強を楽しんでいる生徒がたくさんいることに気づきました。授業でも、私が想定していなかったような鋭い質問や面白い意見が出てくることが多く、生徒たちと共に自分も成長しているという実感があります。学ぶことの楽しさを味わえる世界が広がっているのは、優秀な生徒が集まるSAPIXならではの魅力だと思います。

今後の目標

志望校に向かって
頑張る6年生を
一番近いところで
サポートしたい

具体的なキャリアプランを描いているわけではないのですが、授業は今後もずっと受け持っていきたいですね。授業の何が楽しいのか、なかなか言葉で説明できないのですが、とにかく仕事の大変さが吹っ飛ぶくらい楽しいんです。他に教材を作成する業務などもありますが、そのやりがいも「授業でここを伝えたい」というねらいがあってこそ。小学6年生を担当するようになって今年で3年目ですが、志望校を決めた生徒たちの本気度は目を見張るものがあります。その分責任は重大ですが、受験生ならではの熱気に満ちた一体感に携わり続けることができれば、教師職として本望です。

学生へのメッセージ

完璧な授業はできなくても
前回より良い授業ならできる

塾業界での経験がなくても大丈夫。何より私自身が未経験で飛び込んで、今楽しく仕事をしているのですから(笑)。むしろ経験の有無よりも、常に試行錯誤を重ねる努力ができるかどうか。最初からパーフェクトな授業はできなくても、1回1回「次はこうしよう」「もっと良い伝え方はないか」と振り返り、次の授業に活かしていく。この地道な積み重ねができる人が、教師の仕事に向いている人だと思います。

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